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息を吐く。

「どういう事だセシル。」
「どういう事。って、」

マラコーダは自分の足で洞窟を出て行ったとでも言うのか。思索を巡らせて、行き着く先は見えず。

「マラコーダは死んだ。地底で。」

だから、セシルが倒したと思った。…他の誰かが倒したのか?

「いくつかの刀傷があったから、セシル達だと思った。違うのか?」
「僕らは、何も…!」
「そうか。…兎に角無事なら良かった。」

紅茶に口をつける。少し冷めた紅茶が、喉を通り越す。甘々とした味が、口の中に広がる。…切り出さなければならない話をいつ切り出そう。

「切り出さなければならない話がある。」
「何の話?」
「…………いや、今はいい。言っても戸惑いを与えてしまう。」

戸惑いは、生死を分ける諸刃の剣。
嬉しい話なら問題はないが、今回はただ惑う話だ。切り出すタイミングがなかった。

「すごく、気になるんだけど。」
「また、次の機会にな。」

今、話始めると朝日が登ってしまう。時間のある時にでも、な。
底に溜まった紅茶を飲み干して、息を吐く。

「まだ、私の気持ちの整理もついてない。だから、待ってくれ。」

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