ごめんなさい。
「サメラっ、」
「そうか、サメラと言うんだな。…さらばだセシル、サメラ。行くぞカイン!」
マントをひらりとはためかせ、その男は帰っていく。カインと呼ばれる男はクリスタルを手して、命拾いだったな。とセシルに放ちゴルベーザの後を追いかけて行った。
「リディア怪我はない?。」
「うん。」
「みんなに、ケアルをかけてあげて。」
目の上から血が流れるのを無視して。リディアの頭を撫でる。
……ごめん。弱い私で。
守ると決めたのに、守れなくて。
ごめんなさい。許さないでください。
「ケアル!!……大丈夫…?」
「ありがとう、リディア。でも、ローザが敵の手に…」
「大丈夫、殺されやしない。生きてる。」
…ローザも、クリスタルも、いつか取り返せる時期がくるよ。
「ね、そうよね。サメラ。」
「うん、そう。大丈夫……皆で頑張った。あとは、トロイアのクリスタルを守ればいい。」
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