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It's a showtime

「あなたは、誰?」

なりふり構っている暇はない。
ボロボロと鍍金が剥がれ落ちる中の弁解よりも、自分から壊すのが早い。

この世界の地獄は。
殺めるか殺められるか。
その2つだけだ。

なら、先に牙を向け。

そう決めたマラコーダは、不気味に笑い始めた。適当に笑ってから、目を開いた。

「案外、殺めがいのある奴らだな。」
「お前、マラコーダか!」

カチャリと甲冑がなる音がマラコーダの耳に入る。鉄特有の冷たさが、心地よく肌に触れる。

「さぁ、地獄に落としてやろう。」

ニヤリと笑って、マラコーダ愛用のロッドを取り出す。木目のデザインに稲光を模した黄色が走る。

「誰から地獄の煉火に焼かれたい。」

武神事変-Satellit Reacter-の恐怖に怯える姿が思い浮かんだ。目の前のリアルと、思い浮かぶ空想に口角を歪めて、雷を呼んだ。

「さぁ、始まりだ。」
It's a showtime

意味深な笑みを浮かべるマラコーダに、セシル達は、一斉に動き出した。

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