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全ては赤が始まりだった。

「ファルコン出発!」

エッジの声が響いた。ファルコンのエンジンが動きはじめ、プロペラが回る。

「一旦ドワーフの城にいこう、エッジ、東南に。」
「おうよ」

鼻歌混じりでエッジはファルコンを運転し始める。そんなエッジを後目に、セシルは赤い海を見た。炎のように、揺らぐ赤い海は、焼き尽くすようなミストを思い出した。

「全ては赤が始まりだった。」

飛空挺師団、赤き翼。
2つの燃える赤の街、そして城。
人の命の証の、血色。
全てを彷彿させる、赤い海。

セシルの手にこびりついた赤黒い血は。
いつまでたっても取れない気がして…。

「セシル?」
「ローザ、どうしたんだい?」

ふと、かけられた声に我に帰る。ゆるよる視線を動かすと、困惑気味に、そこにローザが立っていた。

「セシルがいなくなりそうな気がしたから。」
「僕は生きるよ。」
「…なんだか、そんな気がしたから。気になったの。もしかすると……いいえ、なんでもないわ。」

困った用に笑ってローザは、ご飯はドワーフの城で食べようか。このあいだのサメラが持ってきたおかず美味しかったし。

ね。とだけ、加えて、ローザは奥にくぐっていく。

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あきゅろす。
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