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おれの師匠様。

「どうして、あんなに寛大なんだろうね。」

その心が。広くて不屈で、折れる事を知らない。…もしかすると、知らないところで折れてるのかも知れないが。

「ルドルフは、昔から、あぁだったぜ。」

先頭を歩くエッジが、ひょうひょうとその会話に入って、なんたっておれの師匠様なんだからな。と付け足した、リディアはやれやれ。といったかんじで声を出したが、そこまで嫌そうな感じを与えさせない。

「ヘンに腕っ節が強くて、昔は口より先に手がでてたっけな。でも、あんま変わってない。子供好きだし、俺のことエドワードって呼ぶし。」
「おばあちゃんみたいだからね。サメラ」

魔法は本当に困った時に使うものだ。とか、泣いた後には笑いなさい。とか。全てに名前があるんだから、きちんと呼びなさい。とか。

「本当にすごいよね。私、サメラみたいになれるかな。」
「なれるわよ、リディア。頑張ればね。」

……でもアイツ、弱った気がしたな。自分の思った事を、小さくポツリとエッジが漏らした。

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