彼らは笑顔でいてくれた。
そんな日が、幾日続いた。
平穏な日、とはいいがたい身分でありながら、彼らは笑顔でいてくれた。
ある日、鍛錬室に地獄のマラコーダがやって来てから全てが変わりだそうとしている。
「武神事変-Satellit Reacter-。ここか?」
「上官、どうなされましたか?」
バルバシリアが、マラコーダの横に位置付いて、小さく笑った。
「ゴルベーザ様の命でな。少し、武神事変-Satellit Reacter-の姿を借りるから、了承を得にきた。」
「勝手にしろ。」
「そうか、じゃあ遠慮なく、そうさせてもらう。」
目の前で、マラコーダはサメラの形になってニヤリと意味有り気な笑みを浮かべた。
「何の為に、姿を変える」
「…ゴルベーザ様から命令を受けたからな。」
ゴルベーザからの。……考えが、ふと脳裏をよぎった。セシル達か?。そっと視線をマラコーダに上げると、にんまりと歪んだ笑みを浮かべて、声を出さず口だけを動かした。
「 」
「貴様ァッ!」
木製の大刀を片手に持ち、大きく前に飛び出して振り下げる。だがしかし、刀ごと持たれ、投げられる。
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