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クリスタルルーム攻防。

戦いは後退を繰り返し、ついにはこのクリスタルルーム。
クリスタルって、こんなのなんだ。と初めて目にする。余裕なんてないのに。

「怪我は、ないか。」
「サメラは、」
「特に。」

大刀の刃を床に付けて、前を見据える。…人だ。青系統の鎧を見に纏い、槍を手にしている。近づくなり一言「久しぶりだな。」と。

「カイン!」

そう声をあげて、セシルが走る。…知り合いだったのか。無事だったのか、元気だったか。と満面の笑みで聞くセシルに、「あぁ」と簡素にカインと呼ばれた相手が答える。
無愛想だな。あいつ(人のことを言えない。)

「ともに戦ってくれるな?」
「無論、そのつもりだ。だが、セシル。戦うのは、お前とだ」

…仲間じゃないのか。お前たち。
こっそり、裏手突っ込みをしたのは、多分、誰にも見られてない。…はず。

「一騎打ちだセシル。」
「な、なぜ。」
「抜けセシル。」

怖いな、このカインっていう人。

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あきゅろす。
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