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頬を伝い落ちるソレを無理矢理拭って

宿の鍵は私が持っているので、しばらく帰って来ないのはいつもの事だ。きっと、買い物とご飯を済ませて帰って来るだろう。と算段立てて、逆算しながら道を歩く。

「…っ。」

左腕が痛む。
掴まれたような痛みがする。
痺れのような感覚がする。

言えば、心配性の仲間のことだ。
きっと城に残される。に違いない。

戦いたい。
守りたい。

いつの間にか、私の居場所が出来ていて。
毎日同じ人間と顔を合わせども。
尽きる話題はない。

そんな日常が、
たのしくて。
うれしくて。

しあわせなんだなと実感する

痛みを知るのは、生きてる証。
血が流れるのは、生命の証。

「教えてくれたのは、あなた方でしたね。団長」

思い返せば悲しくて。
誰かの為に泣かないと決めたのに。
弱くなろうとする自分がいる。

「…っ…………」

もう、泣くもんか。
次に泣くときは、嬉しいときだ。

頬を伝い落ちるソレを無理矢理拭って、道具屋に向かう。

「……えぇと、ハイポーション30とエーテル15と…フェニックスの尾20に、万能薬が10。エリクサー…は荷物にあったな。」

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あきゅろす。
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