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白龍.

討てど避けられ、逃げれば討たれる。
幾度も繰り返し、痺れをきらしたサメラがセシルの名を呼んだ。それは何時もの通りの

セシルが先に飛び込んで、それから後を追うように走って、一撃を喰らわす。それでも変わらず、ゴルベーザは立って高笑いしている。

「これがお前たちの力か、しばらくおとなしくしていてもらおう」

冷たい冷気を放ちだす。それに当てられて、麻痺に陥る。痺れる体と震える手、動けば電撃が走る。

「…っ!」
「動けぬ体に残された瞳で、真の恐怖を味わうがいい」
「……!」

黒龍が召喚され、ヤン、カイン、ローザと次々に仲間がやられて、サメラとセシルだけ。動けば。動けば!痛む足に叱咤して立ち上がる。

「…う…」

体中が痙攣を起こして、立つのがやっと。と言うところだろうか。それでも大刀を杖がわりに立つ。

「諦めるか…」

守りたいものがまだある。
このパーティーを守りたいから。
立ち上がるんだ。

「殺すには惜しい人間だったな、武神事変-Satelli Spector-」

高々と闇色の甲冑が振り上げられた。もう駄目か刹那、霧が出て、白龍が現れた。

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