女の子らしくないなぁ。
「ここだな」
城門前で、青い鎧を着た兵士がいた。話す言葉は、地上と一緒だ。ただ、語尾に、二三語入って入るぐらいでなんら変わりはない。
「面会を…「英雄ラリ。」」
「英雄が来た!」
「女ラリ!」
「女神!」
「赤いのやっつけた英雄!」
瞬く間にわらわらとドワーフの兵士が増えだした。サメラを英雄と呼び讃えるのは、どうやら先ほど赤き翼を撃破したからみたいだ。
「王に面会したのだが…」
「女神なら大丈夫!」
「は?…」
瞬く間に兵士はサメラだけを囲み、胴上げの勢いでサメラを連れていった。
「待て!私は…うぎゃー離せ!」
話を聞け、無視か!、待たんか!この兵士っ!!と悲鳴に似た雄叫びを上げて、サメラが遠く小さくなった。が未だに悲鳴は聞こえる。
「僕らも追いかけようか」
サメラって女の子らしくないなぁ。と付け足し困ったようにセシルが笑って発言をしてその後を歩き出した。
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