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「私以外にサメラと言う名の仲間がいたのか?」

ぐいーと地底深く潜ると、紅い海が見えた。

「……セシル、あそこ」
「あれは…赤き翼!」

ローザが指差して先にサメラが視線を向けると地を行く戦闘機と空を駆ける戦闘機が争っていた。

「一足遅かったか…!」
「戦ってる相手は…?」
「恐らくは地底の民だ。先に行け、あの飛空挺を潰してくる」

立ち上がり大刀を引き抜く。地の紅を映して、大刀が赤に染まる。直ぐに戻る。と一言のこして、サメラは赤き翼に飛び乗った。

「サメラ。」
「軽業師を甘く見るな。それに後で追いかける、気にするな」
「えぇい、強行突破するぞい!しっかり捕まっとるんじゃぞ」

セシルの視線は赤き翼に向けられた。赤き翼は次々と煙りを上げて、地に墜落していくのが見えた。

「サメラ」
「呼んだか?」
「え、サメラ?」
「私以外にサメラと言う名の仲間がいたのか?」

それは知らなんだ。一人ふむ。と頷いてサメラは周りを見回した。

「いつからいたの?」
「確か、強行突破がどうのこうの。と。」

「…駄目じゃ、これ以上エンジンが持たん、一旦不時着する!」

そう言うと同時に、飛空挺に鈍い衝撃が走った。

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あきゅろす。
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