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「……。」

ふらふらした足取りで、サメラはさ迷っていた。頭の中が真っ白で、どれから考えていけば良いのか、なんて判断がつかなかった。

親代わりのような人。
武術の先生。
生きる術を教えてくれた人。
妹とお兄ちゃんみたいな人。
知識をくれた人。
小さな私に、強みをくれた人。

たくさん、有難うと言えてないのに。
たくさん、ごめんなさいと言えてないのに。

「……私の、せ…い?」

ゴルベーザの誘いを断ったからか?
断ったから、三番目の奇術師-Maniac Reprica-が襲われたのか?

「……。」

考えれば悪い方しか見ない頭。
どこに走れば良いのか解らない。
どこに光を見出せばいいのだろう。

「……ゴルベーザ。」

また刃を向ける理由が出来た。
これからも、私は立っていく。

三番目の奇術師-Maniac Reprica-
名もない小さな街
それから、小さな魔導師

小さくて大きな命の為に。

「……絶対に、倒す。」

青の瞳は落ち着きを取り戻し視線を一点に定めた。もう帰る家はないのか。と思うと悲しくなったが不思議と涙は出なかった。

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あきゅろす。
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