ルドルフ姓、だったな。
「団長、こちらが今の仲間。」
「所でサメラ、お前相変わらずちっこいな!」
サメラの頭を力一杯に髪の毛を乱す。無気力になったサメラは反撃の兆しすら垣間見えない。
「飯を全く食わないから、よく面倒見といてくれな!、所でお前さん、故郷に帰ったって…。」
「バロンから襲撃があって全滅してました。」
団長が、聞く前に言葉を放ち、サメラは視線を落として、団長の隣から離れてため息をついた。
「おい。」
「どうした龍騎士。」
「ルドルフ姓、だったな。確か」
「団長の姓を借りている。まぁ、本来の名字が見つかるまでの仮のものだ。」
甲冑をカチャリと鳴らし、歪んだ肩紐を直して、銀の髪を揺らして視線を動かした。
「サメラ、今晩キャンプに来ないか?お前さんらのパーティぐらいなら、寝泊まりできる場所を提供するぞ。」
「……決定権があるのは私じゃないから決めかねる」
セシルどうする?と問いかければいいんじゃない。と返ってきたのを確認してお世話になります。と一言放った。
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