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わめいて迷惑だった。

あと幾ら時間を伸ばせども来るものは来てしまう。
どうにか拘束具の取り外しを試みても、出来ないモノだった。

「セシル!」

ふと顔を挙げると、鍵をもったセシルがローザの拘束具をサッと取り外した。
刹那ギロチンが音を立てて落ちた。



拘束具が外れると共に落ちるのか?眉間に皺を寄せて考えれども解らない。じゃあなんだ、たまたまか?……偶然?なわけないだろうが。
ふるふると考え直してると名前を呼ばれた。視線を挙げると、セシルとローザが此方をみていた。


「サメラ?」
「ありがとう、ローザを助ける事が出来たよ」
「良かったな。助かった」
「何が助かったの?サメラ」

ローザが居ないと、寝ている間、わめいて迷惑だった。
口からサラリと出る嘘に、セシルはサメラの名を読んでいさめて、ローザはクスリと笑った。

「嘘だ。」
「サメラ!!」
「よりも、ここは敵地。戦場だ、さっさと逃げてから騒げばいいだろうが」

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