お前が扱い方を見直すべきだ。
「あそこにゴルベーザが!」
視界をゆるゆると動かすと、ゴルベーザが一歩前に出て一言、ご苦労だった、諸君。と放つ。
「ローザはどこだ」と今にも切りかかりそうなセシルの声が響いた。打てば返す会話をするつもりもなく、ゴルベーザはクリスタルが先だと、切り返す。
「ローザは…無事か?」
「むろん無事だ。さぁ、クリスタルを渡してもらおう。」
セシルは荷物袋の中のクリスタル探る。バサバサと袋をひっくり返す。
「あれ?」
「セシル……人にクリスタルの扱いが雑だの何だの言う前に、お前が扱い方を見直すべきだ」
トロイア城前で落としたの気付いてないだろ。釘を刺せば、セシルは苦笑いを浮かべた。
「ありがとう。」
「気をつけろ。」
クリスタルをセシルの手に渡すとゴルベーザに手渡す。
「ローザを返せ…!」
セシルの一言に、首を傾げてから「何のことだ」一言放ちクルリと半回転する。…頭の中の理性が切れた。
後々聞けば、ぷつん。と音が鳴ったと言ってた。
理性が切れてしまってから、一歩後ろに下がって距離を計る。凡そ10歩から12歩。そんな中で、全力疾走してゴルベーザの脳天に飛び蹴り直撃。
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