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凛と咲く花のような貴方に
その2


ドタァン!!


「うわぁぁっ!!」


突然音楽室の出入口のドアが壊れた弾みで音楽室前にいた狂介達が団吾達の所にやってきた。

「兄貴、火讐さん達もご無事ですか!? つーか、正則が押してくるから見つかったじゃねーか!」
「っせーな!、中が気になってしょうがなかったんだよ!」

その光景を見ていた火讐は紋武や狂介達に団吾を頼むと伝え、彼は団吾に別れを告げた。
「紋武、おめーら…‥、兄貴を頼んだ
兄貴……、

さよなら」

その時、火讐の瞳から涙が零れ落ち、その涙は彼の頬を伝った。


「おい季夜羅、待てよ…」

火讐はそのまま団吾達の方に振り向かず眼羅の傍にいて、眼羅は火讐を連れて音楽室を去って行こうとした団吾に声をかけられ立ち止まった。

「オイの大事な舎弟でもある火讐がオイに黙って覇権組を抜けて簡単に貴様に付いていく様な奴じゃない‥、だから……

火讐から、離れろやぁぁぁ!!!」

団吾はそのまま手に持っていた木刀を振り回し、眼羅に襲い掛かって来た。

「うおぉぉぉぉぉ!!!!」
「兄貴っ!」

彼は眼羅を倒そうと襲い掛かるがその直後に四、五本のナイフとフォークが飛んできて一本のナイフが団吾の頬を掠めて床に突き刺さった。

「僕と怜斗に触るな
しかしもう遅い、君のいる場所は既に鋭利なワイヤーで張り巡らされている」

「なっ…、!?」

眼羅の攻撃を食らい、ナイフでやられた左頬から血を流す団吾は既に身体の至る所から流血をしており、今彼の立っている所は透明な鋭利のワイヤーで攻撃を食らっていた。

「ふっ、ふざけるなぁぁっっ!!」

それでもと団吾は身体全体から血を流しながらも眼羅に立ち向かうが、身体全体に無数のナイフとフォークが飛んできて腹部、両腕等に刺さった。

「どうだい? 僕の必殺、『瞬足蜘蛛(スピードスパイダー)』の威力は‥ 
これが『黒蜘蛛の眼羅』と呼ばれる僕の実力ってものだよ」

「(強い…、強すぎるよ‥僕には勝てっこない…
‥あれ? だんだん‥意識が‥遠く…な‥‥)」

「兄貴っっ!!」

眼羅の攻撃で相当なダメージを食らった団吾は強すぎて勝てないと思いながら意識を失い、床に仰向けとなって倒れた。


「あっ…、兄貴ィィィィ!!!!!」


火讐は涙を流しながら眼羅に倒された団吾を叫び、眼羅に連れてかれてしまい覇権組と離れ離れとなってしまった。



『黒蜘蛛の眼羅』の実力は団吾達の予想を超える位の強さで、首都高総番長・御手洗団吾にとって、これは初めての敗北だった…



…続く

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