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凛と咲く花のような貴方に
Prologue


伝説0
Prologue


空は夕焼けで赤く染まっていて、遊具はブランコと滑り台くらいしかなく人気のない小さな公園、
そこに一人の少女と少年は二つの小さなブランコに乗って揺れていた

「うっ、ひっく‥うっうっ…」
「おい泣くなよ、芽琉 男と女はな泣いちゃいけないんだぞ?」

芽琉と呼ばれた小柄な黒髪の少女はブランコに乗りながら涙を流していた
「怜ちゃん、どーして男の子も女の子も泣いちゃ駄目なの? 私なんかいつもチビとか弱虫だとかでいじめられるんだよ?
こんな弱虫な私なんか強くなれるはずないよ」
「大きくなったらなれるって! 山椒は小粒でピリッと辛いって言うだろ?」

怜ちゃんと呼ばれた赤毛の少年、怜斗は男の子に泣かされていた芽琉を助け、彼はブランコに乗りながら彼女を慰めていた。

「怜ちゃん…」

「それにな、皆より背が小さいならお前は誰にも負けないくらい、心の強い女になればいいんだよ、芽琉」


彼は背が小さい事を気にする彼女に背が低ければ心の強い女になれと慰めた。

「……………
じゃあ怜ちゃん‥」
「ん?」

「もし私が心の強い女の子になったら…私の‥、
お婿さんになってくれる…?」

芽琉はまだ涙目ながらも怜斗にお婿さんになってくれる?と恥ずかしそうに問い掛けた。


「…‥じゃあ、いいぜ!
お前がいつか、なったらな!」
「本当に!?
じゃあ怜ちゃん、約束ね!」

怜斗は頬を赤く染めながら、笑顔で彼女の返事を承諾し、芽琉は彼と指切りを交わした‥


…続く


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