戦国ホストBASARA店
ふたりごと
[ガチャン]
扉が閉まる音が後ろでした。
『あ、控え室って禁煙やったりする?』
佐「いや、大丈夫、喫煙OKだよ。てか、そこは細かく気にすんのね;」
『いや、ほらさ。もし禁煙で、俺が煙草吸ってたら、特に、ヤクザモドキのオトンモドキな過保護クソ鬼、エロ鬼畜ドS石頭野郎がさ、いや、限定でさ。うるさいやろ?』
佐「(酷い言われようだなぁ‥;;)‥ッいや、等の本人が煙草愛用者だから、禁煙とかだったら、死んじゃうと思うよ?」
『やっぱりか‥、アイツも煙草愛用者だと思ったよ、いや、思ってたよ。てか気付いてたよ!煙草の匂いがしたんだよ!しかも、俺と同じ"seven star"ッ!!!』
俺は控え室のソファに飛び乗り、ソファのクッションを叩いた。
『ふざけやがってぇえッ、俺のseven starちゃんを返せーッ[バフッ、ボフッ]』
佐「いやいやいやいや!seven starは、麗ちゃんのだけじゃないでしょ!!じゃなくて、血塗れのまま、ソファの上に乗らない!!!血がついちゃうでしょ!!」
『あ、[バフッ]』
佐「それこそ、うるさく言われると思うけど?ってか、寝タバコしないッ」
[バッ]
『あぁッ、俺のseven star〜ッ』
佐「没収♪」
さっちゃんは俺から取り上げた煙草を吸った。
『ぁああああッ!?!煤x
佐「麗、結構キツいの吸ってんだね。」
『マジあり得ん!何吸ってんねん!コラァッ!!テメェ、コラッ逃げんな!』
佐「ハハッ♪」
『テメェ、雑食だな!?そんな匂いがする!!』
佐「おッ、鼻はいいみたいだねww」
『な!?ーッめんなコラーッ!!』
俺は、煙草の恨みの怖さを思い知らせてやるために、さっちゃんを追っかけた。
ヒョイヒョイと猿みたいに逃げやがる‥‥
さっちゃんが、ソファの上を飛び越えて逃げようとするところを、俺も追ってソファの上に乗り、さっちゃんに手を伸ばす。
[ガシッ]
『ッぅらぁッwwって、ちょちょ、待っ‥煤x
佐「狽、わッ、待っ、」
[ビッターンッ]
『い"、い"だい‥‥』
佐「っつつーッ‥‥」
俺がさっちゃんを掴んだのは、ちょうど、さっちゃんがソファから降りた時。
俺は、ソファの背もたれの上に右足を乗っけ、左足でクッションを踏みつけた状態で、さっちゃんの腕を掴んだため、さっちゃんに引っ張られ、バランスを崩し、さっちゃんの上に転倒。
これが、今の、事故の詳細。
『ちょ、動かんといてや!落ちたやん!煤x
佐「いででで煤v
俺は、すでに煙草を灰皿に収めやがったさっちゃんに恨みを込めて、両頬を引っ張った。
佐「麗が掴むから悪いんでしょ!」
『痛い痛い痛い痛いッ煤x
さっちゃんも、やり返しに、俺の右頬を引っ張る。
左頬も引っ張ろうと手を伸ばすさっちゃん。
『左まで痛いのは嫌だねッ』
と、さっちゃんの右頬を放し、さっちゃんとガッシリ手を組合わせ、左頬を死守。
ギリギリと、手の押し合いをする。
佐「‥ふ、‥‥所詮、女の子が、俺様に勝てると思ってる‥のッ!?」
『買Oッ‥』
さっちゃんの力に、体ごと少し浮かぶ俺。
だが、このままでは、左頬まで激痛の被害を‥‥
『‥ーッ‥‥乙女の底力‥な、め、ん、な、‥‥やぁあッ!!』
佐「蛤ッ‥」
なんとか現状逆転。
俺=有利に持っていけた。
が、またギリギリと張り合ってる内に、ちょうど、ヒフティーンヒフティーンになる場所にまで戻って来た。
佐「れ、麗ちゃん?ここは1つ、こうしようじゃないの‥。」
『‥ー、何‥?』
俺は、顔をしかめて尋ねる。
佐「(!)‥俺様が、せーのって言うから、一斉に手を放すってのは、さッ!」
[グッ→]
『ッおぅっと、いいやんかよぉおお‥、ほんなら、せーのっで放すんや、ぞッ!』
[グッ←]
佐「絶対だからね!?」
[グッ→]
『そっちこそ‥‥なッ!』
[グッ←]
[ググググ‥ッ]
腕が、またヒフティーンヒフティーンの場所に戻る。
佐「‥‥せーのっ!」
‥‥‥‥‥。
『あッれぇ?‥放すんじゃああなかったのかよぉおお?』
[グッ←]
佐「絶対って言ったでしょ?先輩の言うことは、きかないとダメでしょッ」
[グッ→]
[グッ、ググググーッ‥]
佐「『(くそ、いつまでこの戦い続くんだよ!?腹筋と腕筋がキツいよ!つか、血で手が滑るッ)』」
『ーッ‥、くそ、血、ム、カ、つ、く、わーッ、‥‥それ、よりも、この状態、が、もし、誰かに‥‥見られたら‥‥』
[グググー←←←]
だんだん息が切れてきた。
佐「狽ソ、ちょっと、?、心の、声出てる、よ?(言い方エロイなー。)」
[グッ→]
『‥‥‥‥‥。ーッアカンアカンアカンッ!!絶対、遊ばれる!!!』
[ググググーッ←←←←]
佐「ッ何、想像したか、知、んない、けど!‥ッ、ちょっとは、期待させて、よ、ねッ、この体ッ制、なんだし、さー。ッ」
[グググーッ→→→]
『早くこの体制だけでもなんとかせんと‥‥』
[グッ‥←]
‥‥‥‥‥。
『矧待させてって何ッ!?何について期待させんのッ!?ーッ、アカン!悪い方向にしか、思考が行かへんッ!!』
佐「その方向であってるよッ!なんで、避けようとすんのッ!」
『なんで今のこの状態で、そんな破廉恥な方向にむかってんねんッ!!』
佐「なんでって今の状態だからこそじゃんッ!?」
『コーヒーで酔ったか!?酔ったんですk[グッ↑]買Mャァアッ!?』
さっちゃんは、力を外側に加えた。
結果、バランスを崩し、さっきよりさっちゃんの顔が近くにある。
なななな、なんでこーなったぁぁぁああ!?///
俺の右頬を引っ張っていたさっちゃんの手が、耳に触れる。
『狽ミぅッ///‥ッみ、耳触んな!ボケ!!』
佐「あれ?耳弱いんだ?ww」
『狽ソょ、//ば、やめ、やめろって////』
佐「クスクス‥可愛いなぁ、もう‥。」
『狽ゥわッ!?////アカン、アカン!ホンマにコーヒーで酔ったやろ!?』
佐「そんなに近かったら、チューしちゃうよ?」
『狽ソ‥、////!?』
佐「いいでしょ?w」
『狽「、言い訳、あるかぁぁaモゴモゴ‥ん゙ー!ん゙ー!!』
さっちゃんに手で蓋された。
佐「麗が悪いんだよ?可愛い声出すから‥」
『ーぷはッ、べ、別に可愛い声なんか出してないって‥//ふぁッ博ィやめい!////』
佐「いいじゃない♪別に、今なら二人っきりなんだし♪まさか、ファーストキスとか言わないでよ?」
『塙゙クッ』
佐「へぇ‥、初めてなんだ?w純情だねぇw」
『塙゙クッギクッ‥‥ッハッwな、何を言うかと思えばww;;キキキ、キスくらい、したことあるわッ!こ、この俺やで!?あるに決まっt「じゃあ、麗からしてよw」ははは、は!?///なぜそうなった!?』
佐「だってあるんでしょ?どこの誰だか知らないけど、麗、もうしちゃったんでしょ?」
『塙゙クッ‥あ、当たり前やろうがよぉぉお‥;;;』
佐「じゃあ、別に慣れてるでしょw」
『狽ヲ!?あ、ほら。慣れてる、慣れてないの問題じゃなくて‥‥な?気を確かに持ってこうぜ?』
佐「別に今、めっちゃくちゃ、気、確かにもってんだけど?w」
『チィ‥、(こうなったら‥‥)ほ、ほら!よく見ろ!女に見えるか!?男に見えんだろ!?お前の目には、俺が男に見えんだろぉがよお!?あ゙ぁ゙?』
佐「‥‥‥。」
どうせ俺の事、女に見てる奴なんかおらへんねんやから‥、わかってるし。
いつもそうやから。
信じても、見えるって、‥‥口ばっかり。
アイツも、アイツも、‥アイツも。
バカみたい。
今、思い出して見れば、俺にも恋バナ、普通に出来るくらいの経験、あるやん‥。
恋バナっていうか、失恋バナやけどw
佐「‥見えるね。」
『は?』
佐「女の子に見えるってばwいやぁ、何言い出すかと思ったーw」
『(ドキッ)!‥‥‥』
ーッまたか。
嘘の言葉にまた反応してしまった。
いい加減、学べよ。俺。
さっちゃん、アンタも、嘘つきの奴らの中に入るんだ。
俺の恋バナのレパートリーが、また増えんのかよー。
‥ホンマ
『"馬鹿馬鹿しい"。』
佐「なんで?思った事、そのまま言っただけなんだけど?」
でもなんか違うんだよなー
何がなんだろ?
『皆、そう言って、近寄って来たからさ、わかるねん。一緒やろ?そんな事、全然ッ、思ってないんやろ?w』
皆、女に見えるよって言って近づいて来た。
今思えば、かすがちゃんも、男にしか見えねーなんて、思いながら居たのかも。
『‥‥ハハッ‥‥ハハハッ‥‥。やっぱ、女に見てくれる人なんか、おらんねんな‥w』
佐「いるでしょ?ココに。」
『いるって?ココって?まさか、さっちゃんが?』
佐「そ。後、俺様以外にも、かすがとかー、旦那とかさ。何かとこの店の皆、麗を女としてみてくれてんのよ?w明智には俺以上に気を付けなきゃだしね。惚れた女を軽々渡すほど、俺様もやわじゃないんでねw」
『皆?嘘つき、その皆こそ一番、女に見てないっつーの。紳士君は、いつでもあぁだし。惚れたとか言わんといてーやwドキッってなるからさー。』
佐「そりゃ、皆、頭固いからさ、意地悪で見た目がどうとか言うけど、ちゃんとわかってるんだよ。明智なんか、麗にココア入れてあげたらしいじゃん?それ飲んで生きてる事は、まずないねwちょっとでも意識してくれるなら、俺様は嬉しいんだけど?」
『‥わかってへんよ‥‥、わかるはずがあれへんやん!皆、優しくしすぎやねん!なんで俺みたいな奴に‥、なんで、‥意味わからへん!ココで出会った人、皆変わってる!紳士君も、さっちゃんも!変人中の変人や!』
佐「勝手に皆を変人にすんなよ!!」
『!‥‥。』
佐「別に特別優しくしてるわけじゃない。"仲間"として、一緒に働いていく"仲間"に当たり前の事をしてるだけなんだよ?」『ココア入れてくれたり‥、出るときだって、最後まで待ってくれたり‥‥、ホンマ、意味わからへん。これのどこが当たり前やねん!』
佐「‥‥麗が前の店で酷い扱いを受けてたのはわかった。でもココは、前の店みたいな、麗に冷たくするような人ばかりが集まってる店じゃないことくらい、わかってよ!?」
『!』
佐「それに、俺様がここまで必死なんだからさ。いい加減、ちゃんと心開いてよ。愛想笑いばっかりじゃ‥楽しくないでしょ?」
『!‥‥‥‥。』
そうか‥、
今まで充実した毎日が感じられなかったのは、愛想笑いばかりしていたから‥?
だから昨日は心の底から笑ったから、なんなに疲れたんやな。
『‥ぁ、愛想笑いなんかやない‥。ホンマに‥ホンマにココの皆と笑ってる時だけが‥‥。一番‥‥ッ』
涙がまた、目頭に溜まる。
佐「!‥‥フッ‥。泣き顔可愛い」
『‥‥‥うるさい‥。』
佐「泣きたい時には泣いたらいいんだよ?溜めても辛いだけでしょ。」
『‥泣いてへん‥』
佐「嘘つき。」
『さっちゃんの方が、嘘つきに近いくせに。』
佐「まだ信じてもらってないの?俺様、可愛い女の子しか口説かないんだけど?」
『‥‥あ、‥アホッ///可愛いとか、そんなん言う所が嘘つきや言うてるねんやんかッ』
佐「何、何?麗ちゃんって、実はツンデレなの?wwまたまた可愛い所見せちゃってーw」
『狽ネッ、クッ‥///ツンデレちゃうし!////俺みたいなんに、そんな萌要素ないし!』
[グイッ]
『買~ギャッ!?』
[ギュゥゥゥウウッ]
『狽ソょ、待っ‥!?///苦しいって!////放せや!////』
佐「そんな可愛い所、他の奴には見せないでよね?俺様、結構、独占欲強いから♪」
『可愛い所なんか一個も持ってへんから、見せる見せへんの問題ちゃうし!//てか、んなん言われても困るし!////』
佐「そーゆー赤い顔とかさ、自覚ないの?」
『んなもん、自覚してもしゃーないし、したくもないわ!///』
佐「だからそんなに近かったらチューしちゃうよ?w」
『狽ネッ////』
俺は両手で口をカモフラージュする。
佐「ハハハッwやっぱりファーストキスなんじゃん?♪」
『塙゙クッ』
佐「しょうがないから、今日の所はその可愛さに免じて"初めて"は、ま・だ。取らないであげるよw」
『まだってなんや!?まだって!!誰がやるか!//さっちゃんみたいな遊び人なんかにー‥』
佐「遊び人って、言い方酷いなーwまぁ、そんなもんかも知れないけどさ。」
するとさっちゃんは、俺の耳元に顔を寄せた。
息が耳にかかって、こそばゆくて反応してしまう。
佐「クスクス‥麗が嫌なら、"遊び人"。止めるからさ。俺様と付き合うの考えておいてね?」
『!/////カァァッ』
俺が顔を真っ赤にしてると、さっちゃんが
"チュッ"
『煤I?/////』
俺のほっぺに軽いキスをした。
「隙アリってね♪」
と、人指し指を一本。上に突き立て、可愛い顔でウインク。
『〜ー‥ッ‥//////』
怒りたくても怒れない。
なんて卑怯な技を使いやがるんだ‥
俺なんかより、よっぽど可愛いじゃねぇかよぉぉ!!!
怒りたくても怒れない悔しさと、抱き締められ、なんか告白っぽいことを言われた挙げ句、隙をつかれ、ほっぺちゅーまで許してしまった恥ずかしさで、俺は、さっちゃんの上から跳ね起き、部屋のはしっこの方で、体育館座りになった。
もちろん、顔は、壁に向けて。
佐「いきなり起きるから何かと思えば‥;;どうしたの?」
さっちゃんが、俺の隣に座り込み、俺の顔を無理矢理除き混む。
『ーッ‥‥/////』
さっきの今だ。まともに顔が見られん。
俺は、目線を反らす。
あぁ、きっと今ごろ俺の顔、真っ赤っ赤なんやろなー;;///
案の定、俺の顔は真っ赤。
さっちゃんは、可愛いなぁwと心の中で思いながら、クスクス笑ってる。
『わ、笑うな!////』
と俺が怒ると
「クスクス‥wいゃあ、ごめんごめんww」
と笑いながら謝ってくる。
笑うなと言ったのに、笑ってるし
と、心の中で呟く。
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