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戦国ホストBASARA店
ガールズトークとその裏



こじゅが、ボインの美人さんに俺の名前とか色々説明してくれた。



小「ー‥‥ー。まぁ、オンナだけどな。」
『狽ヲ!?言ってよかったん!?この人、お客さんじゃ‥』
小「コイツは、いいんだ。」『ええんかッ!?煤x
謎「秤ス!?倉橋麗、お前、オンナなのか!?なんで、オンナが‥!?/パニック」
小「少し訳ありでな。‥てことで、今日の"生け贄"はコイツでいいよな?」
『"生け贄"って響き。酷いよな。こんなときこそ、熱意の傘がほしいわ。』
小「まだ未熟だし、生意気だから、面倒みきれねーしな。‥はぁー‥(でかいため息)」
『お荷物なんですか?お荷物ですよね、明らかそんな言い方されましたよね?つか、聞こえるように、ため息すんなし。』
謎「‥‥。そーだな、お前達みたいな偽のホストには用はないしな。謙信様こそが、真のホスト‥/キラキラ/現実逃避」
小「ピキ‥‥‥(黒笑)偽のホスト?はっ、そんなの、麗が一番似合う言葉じゃあねぇかw(黒笑)」
『狽ヲ』
謎「大丈夫だ、心配するな。コイツは、同性として可愛がる。倉橋麗、早く席に案内してくれ。」
『狽、ぇえ!?マジで!?同性として!?‥ふっ、ハハハハッwwどーだ!こじゅ!!俺にも乙女の血が流れてンだよぉお!!血は争えんのよwwwハーッハッハッハッハーッwwもぅッ、美人さん大好きーッw』
小「‥‥‥。(黒笑)(ピキピキ‥イライラ‥‥」
謎「び!?私は、美人なんかじゃない!///か、かすがと呼んでくれ(ニコ)」
『かすがちゃぁああん!ww』
小「煤I」


俺はかすがちゃんに抱きつく。
すると、回りの客がキャーキャーザワザワ騒ぎ出す。
こじゅやさっちゃん、紳士君に至るまでのホストさん達には、痛い子みたいな目でめっちゃ見られた。
なんなんですか?
別にオンナ同士やから、別にいいやん?
何でみんな、そんな目すんのさ。


俺は、謎だった。

(答.回りからみたら、麗は男。)


『?‥‥‥よし、なんかよぉわからんけど、席行こかw』
か「そ、そうだな‥;///心臓バクバク」←急に抱きつかれたから


俺は、かすがちゃんのオーダーで、カウンター席に案内し、かすがちゃんが座った左側に座った。


か「日本酒いけるか?」
『なんでもいけるで?頼もか?』
か「あぁ。」
『日本酒ー。瓶?』
か「瓶でもグラスでもなんでもいいぞ?」
『ってことで、瓶でー。』
裏バーテンダー「かしこまりました。」


『かすがちゃんって、日本酒好きなん?』
か「謙信様が好きな物は、私も好きだ。」
『かすがちゃんと謙信さんって、和風やなぁw』





カウンター席は、一般のテーブル席からは、少し距離があり、お得意様じゃないとめったに来ない云わば、お得意様専用席。
今日は、かすがちゃんと俺の二人だけしか、カウンター席には、座っていなかった。
俺は目の前に居るのが、俺をオンナだとわかってくれている、唯一の人だからか、ついお客さんだって事を忘れて話し込んでしまう。
それに気づき、速攻で謝ると
「謝る事はない」とか「聞いてて楽しい」とか、優しい言葉をかけてくれた。
なんか、かすがちゃんの方が、だいぶホストっぽい。
ホスト役の俺が、お客さんみたいだな‥‥。申し訳ない。


かすがちゃんの話といえば、恋バナが全般的。
やはり、謙信という男の話。
謙信とは、ここの店の幽霊社員らしい。
謙信が来ない日は、マー君がNo.1をしてるけど、通常なら、謙信という男がNo.1なのだそうだ。
なぜ、首にならないのかが気になってしゃーないのだが‥;;;


いつも、かすがちゃんが一番に来る理由を聞いてみた。


「謙信様は、人気が高すぎて、すぐに隣が埋まってしまうのだ‥。私でも、たまに一緒に居られない時があるほどだ。」
と、悲しそうな表情で、言った。
俺は、その謙信って奴に、すんげぇ会いたくなった。

絶対おもろいやんww
ここまで乙女の純情ハートを弄ぶとは‥。
どついたろかwwハハハハッwww(黒笑/心中、真っ黒)

すると、かすがちゃんに
「麗は、"恋"とか、正直どうなんだ?」
と聞かれた。

『"恋"?』

俺はふと、昔の思い出を一秒で振り返ってみた。

『あぁ、昔、一回だけ本気だったのがあるなーw本気と書いてマジと読むアレww』


するとかすがちゃんは、興味津々という顔をして
「どんな感じなんだ?」
と、ワクワクという擬声語がピッタリな無邪気で、何も悪気はない顔で、俺に「語れ」と言わんばかりのオーラを向ける。

ホントははっきりと思い出したくなかった。
言いたくなかった、でも‥、かすがちゃんの期待に答えてあげたかった。
ホント、反則だって。そのオーラ。
苦手ったらありゃしない。

『高校の時にも、いつもどうり、男同然の扱いを受けてたんよー、俺wでも、一人だけ女として見てくれてた奴がおってんな。ソイツにいつの間にかヒかれていってた。』

か「それでどーなったんだ?ww」
『いや、楽しみすぎだろ/ツッコミ』

俺は、なんだか恥ずかしくなってきて、さっさと話を切ることにした。


『まぁ、結局は他の奴らと同じやった。
"女と見てくれてた"とか、俺のでっかい勘違い。
俺の事なんか、女と見てくれてた奴なんか一人もおらへんかったわけよw』

‥‥‥‥‥。

気まずい空気が、沈黙の中に流れた。
いやぁね、かすがちゃんは何も悪気が無かったのはわかってるよ?
だからこそ、暗い顔してほしくなかった。
だから、俺から謝った。

『‥‥‥‥‥。うん。
なんかごめんな‥?』

なんかテキトーに、話盛ればよかったなー;
と、今更後悔する俺。
俺のせいで、お得意様が来なくなっちゃった。とか、そーゆー類いの奴は、もうこりごりやねんけどなー‥;;←前回の店で、毎度のようにしてた

申し訳なさそうにかすがちゃんをチラッと見る。

でも、返ってきた言葉は、予想と違った類いのものだった。


か「そうか‥。私こそすまない、辛かっただろう。‥思い出させてすまなかった。‥‥本当に‥‥すまない。」
『煤I』

かすがちゃんの細く白い腕が、俺の頭に巻き付くように回ってきた。

ギュッと抱きしめられ、俺は久しぶりに誰かに抱きしめられた愛しさと、優しい言葉をかけてくれた切なさで、涙が目頭の手前まで溢れていた。

別にもう終わった恋の話だし、もうなんの未練もない。
でも、何故か涙が零れそうになって仕方がない。

俺は必死で涙を零すまいと、堪える。

無意識にかすがちゃんの服の袖を掴んでいた。

自分の手元に気づき、皺になるのを避けようと、かすがちゃんの袖から手を放す。

とたんに、かすがちゃんの腕の力が強くなった。


俺は、明るく振る舞おうと、笑顔を作り、半ば半泣き状態で、かすがちゃんの顔を見上げ
『ごめんな、かすがちゃん。ありがとうな。ホンマ。/ニコ』
と、笑ってみせた。

か「‥もう平気か?大丈夫か?」
『あー‥‥、おぅ。大丈夫、大丈夫wつか、大丈夫も何も、何にもなかったしなww』
か「え。でも、泣いて‥‥」
佐「あーあ、かすが。新入り泣かせないであげてよー」
か「佐助!?」
『狽ヌっから沸いてきたんや!?』
佐「沸いてきたって、言い方酷くない?;」
か「わ、悪気はなかったのだッ、ちょっとした好奇心‥というか‥ガールズトークというか‥」
『狽ソょっ、待て!俺、泣いて無いから!』

ちょっとウルッてしただけやし!
てか、ウルッともしてないし!←どっちやねん

佐「嘘ーw強がんなくてもいいんだってーw」
『だから、泣いて無いって!沸いてきたくせにッ』
か「ッwww」
佐「かすが!今、笑う所じゃないって!」
『はやく接待に戻れよー、No.6ー。w』
佐「俺様は今、休憩中なのッ」
『休憩中だったら、乙女同士のガールズトークに邪魔してもいいってのかよー?』
佐「"忍"のやることさ、なんでもアリってね。」
『はぁ?』
か「‥‥。(睨」
佐「‥♪。(ボソ)てかさ、麗ちゃんが女だってこと、かすがちゃん、知ってんの?」
『(ボソ)ヤクザモドキの鬼が、自らネタバレしやがりましたよー?』
か「何の話をしてるんだ?」
佐「あー、えっt『俺が乙女中の乙女だってことさッ/キラン』ちょっと違うでしょ。」
か「なんだ、そんな事か。そんな事言いに来たんなら、さっさと休憩所にでも行けッ」
『行け、さっちゃんッ、オカンに改名されたくなければッ』
佐「何!?その脅し!?てか俺様が、麗の性別聞きたいがためにココに来た訳がないでしょ。」
『じゃあなんやねん。』
佐「ヤクザモドキの鬼さんが、麗も休憩入らせとけってさ。」
『秤ス、その優しさッ!?いらん所でその優しさ、邪魔にしかならんわッ!ビックリするわー。』
佐「ま、ってことでさ、麗ちゃん抜けちゃうけど、かすがちゃんどーする?」
『狽ソょ、』
か「なんだ、麗も休憩に入るのか?だったら、今日は謙信様も来てない事だし、帰るとするか‥。」
『えー、帰っちゃうのー?』
か「あぁ。麗なら一緒に飲んでても楽しいから、また指名してもいいか?」
『え、‥‥‥おぅよ!ずぇんずえんおうけぃよッ!ww』

俺は、前の店みたいな事にならなくてよかったと、心底思ったw
ら、テンション上がった。

か「そうか、よかった/ニコ」
佐「たまには、俺様も指名してよーwかすがーぁ」
か「ふざけるなッ、お前なんか、まっぴらごめんだッ」
佐「えぇーッ煤v
『ゲラゲラwww』


こんな感じが俺が望んでた
"楽しい就職"なのかな?
なんて、薄っぺらく感じながら、かすがちゃんを見送った。



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あきゅろす。
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