魔法使いヘンゼル 魔法使いヘンゼル2 「ここまで来れば大丈夫だ」 3人はふう、と座りこんだ。しかし、逃げるのに夢中で森の奥ふかくに入りこんでしまったようだ。 「おうちに帰れないわ」 グレーテルがしくしく泣き出した。ヘンゼルも悲しくなってきた。 「安心おし、おじょうちゃん」 おばあさんが、しわがれ声で言った。 「この近くに、おばあちゃんの家がある。そこでひと休みしておいき。それからおうちに送ってあげよう…」 しかし、ヘンゼルとグレーテルは忘れていた。お父さんとお母さんから、 「森には子どもを食べる恐ろしい魔女がいるから、森に入るときには気をつけて」 と言われていたのを… [*前へ][次へ#] [戻る] |