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小説
あなたの手
「ボウリング…」

気合いを込めて両手剣を振る

「バッシュ!!」

自分の目の前に居た数体のオークゾンビを一振りで玉突きのように斬りつけた。斬りつけたオークゾンビが少しずつ姿を消していく。

「もう嫌」

両手剣を振っていた女騎士が愚痴をもらす。

「まぁまぁ、後少しだから、ね。イムポシティオマヌス!!」

その女騎士に言い聞かせるように男プリーストが言う。それと同時に女騎士の周りに見えないバリアが張られる。

「それはそうだけど…。多すぎなんだよねぇ」
「まぁ、確かに」

苦笑しながら次々に支援魔法を自分と女騎士の相方にかける。


二人はミッドガルド王国からの命令でオークダンジョンに来ていた。そしてその命令を実行している最中だ。
この任務が終れば、二人は今所属してる騎士ギルドの位が上がる予定になっている。
そして二人には約束があった。

『この任務が終わったら、僕と結婚してくれないか?』

と言う約束だった。
もちろん女騎士は了承した。
この任務はそんなに難しいものではない。

「早く終りたいなぁ」
「そうだねぇ。あともう少しだから頑張ろ?」

優しく男プリーストは言った。そして女騎士に微笑みかける。

「うん」

その微笑みに女騎士も微笑み返えす。

二人は順調に進み、二階へと行く光の渦の前に来た。

「行こっか」
「うん」
「この任務が終わったら、式挙げるんだからね」
「分かってるよ」

二人は顔を見会わせてクスリと笑った。そして手を握ったまま光の渦に入っていった。




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