012
「真面目にグッダグダになったなぁ。これ、どう終わらせるんだ?」
呼びもしていないのにキルがナレーションに声を掛けてきました。
「んだとー!」キルの怒鳴り声が聞こえてきますが一切無視です。大体キルが司会役っておかしくないですか? キルは背景がピッタリじゃないですか?
「ッ、聞いてればッ、アレン! お前ッ、ナレーションの分際で態度デカイんだよ! ナレーション、無駄に出番多いしよ!」
残念でしたー。
僕と一緒に菜月でナレーションをしてます。ちなみに何処からが菜月で何処からが僕のナレーションだったかは秘密ということで。
あははは、アレンさん。秘密にすることでもないような。
とにかくそれじゃ、えーっと、これからは俺、鬼夜菜月がまとめをさせて頂きますね。
グッダグダになってしまった遺産相続人問題は結局、菊代大祖母さまの最初に言った台詞どおり、財産を全部寄付することになりました。遺産相続人候補達も『それが良い』と納得して、全てが丸くまーるく収まったということです。
めでたし、めでたし。
「無理やり感ありあり…過ぎるだろ。この終わり方」
「それもお話のお味になるのよん、キル」
「いやいやいやジェラールさん。ならないっすから」
シメは司会者のお二人さまのご挨拶で。
「そしてこの流れで、俺達にシメをさせる……あー、ということで『Dラプ劇場』はお開きとなります。どうでしょうか? (グダグダ感、満載でしたが)お楽しみ頂けましたでしょうか?」
「今度はジェラールを指名してくれたら嬉しいわぁ」
「あ、俺も俺も! ちゃんとした役につきたい! 王子とか!」
「ウッフン、ジェラール。ネイリーと結ばれるような劇をしたいわぁ。ネイリーと誓いのキッスとか。やっだぁあジェラールったらぁあ!」
「……お、…応援してるっす…んじゃ!こんなところで『Dラプ劇場』、また機会があればお会いしましょう! ここまで読んで下さり、どうもありがとうございました!」
あ、キルさん。後ろ…。
「えっ…どわぁあああ?! ラーラさまっ、何故に俺の後ろに立たれておられるのでっ」
「なんでッ、なんでアンタが…指名されてないアンタがッ」
「ラーラさまッ、その握り拳は一体全体ッ…ちょ、何故に怒って?!!」
「なんで指名されてないアンタがシメてるのよっ! 天誅!」
「シメろって頼まれただけッ、天誅の意味分かってらっしゃいm?!!」
……いつものことでしょうけれど…ご愁傷様でした、キルさん。
他の出演した皆様も、読んで下さった読者様もお疲れ様でした。今日は良い夢を見て下さいね。
End
おまけ⇒
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