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02-02


「あろうことか二人が付き合い始めてしまったのだ!
嗚呼、なんたることだ! 最初はまたでたらめな噂だと高を括っていたが…、副隊長が確証してしまう情報を入手してきた。そうだろ? 高間(たかま)」


「イエス、隊長。僕は見てしまったのです。少年が竹之内さまに贈り物をしているところを。何より、少年が言ったのです。
『何卒、これから恋人として宜しくお願いします』と竹之内さまにっ…、泣きたいです。隊長ぉおおおお!」


高間と呼ばれた男子生徒は椅子を倒し、両手を広げて隊長に飛びつく。隊長はそれを受け止め、号泣。


「泣くな、高間。お前の気持ち、痛いほど分かる。分かるぞ!」


隊長と副隊長の熱い抱擁。
 
見ていてむさ苦しいことこの上ないが、教室にいる者達はそれを見て感涙しているため、誰も止める者などいなかった。


ここにいる集団は皆、むさ苦しいのかもしれない。
 

グッスンと涙ぐみ、高間副隊長を解放すると隊長は「こうしてはいられない!」と声音を張った。
   

「我等『鈴理さまお守り隊』はこの状況を見過ごすわけにはいかない。『鈴理さまお守り隊』は全力で竹之内鈴理さまを守ることに存在意義がある!
今、彼女は危機に曝されている。ひとりの少年に毒されているのだ。これは一大事、お守り隊の出動だ!」
 

「というと隊長、早速二人の仲を引き裂くのですね!」

 
興奮気味に尋ねる高間副隊長に、

「まあ待て」

隊長は彼の気を落ち着かせた。


「仲を引き裂くためにはまず下調べがいる。この意味、分かるな? 我々のターゲットは1年C組豊福空だ! 奴を徹底的に調べ上げろ!」


二人の仲、断固として認めてはならない。

ああ、断固として認めてはならないのだ!


燃える隊長の闘志に一同も立ち上がって同調、共に闘志を燃やしていた。

 

私立エレガンス学院某空き教室は異様、そして暑苦しいくもむさ苦しい熱気に包まれるのであった。



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あきゅろす。
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