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3人のドラゴン使い、三匹のドラゴン



 食獣植物は真っ先に近くにいた自分達をターゲットにしてきた。
 3人はパートナードラゴンと一緒に食獣植物の蔓と根の攻撃から逃げる。

 何でパートナードラゴンを助けたのに、食獣植物に襲われなければいけないのだろうか! アルスはそう思って仕方がなかった。食獣植物は的確に自分達の足元を狙ってくる。

 校舎の中に逃げるしかないと3人は食獣植物から背を向けたのだが、食獣植物は才知が長けているようだ。校舎に向かう3人よりも先に、校舎に続く道を塞ぐよう根が先回りしてきた。
 ハエトリグサに似た食獣植物の二枚貝のように重なった小さな葉が、自分達に噛み付いて来る。3人がそれを避ければ、今度は消化液を掛けてきた。


 大慌てで避けながらアルスが肩に乗っているラージャの安否を確認する。


「ラージャ、掛かってないよな?」

『大丈夫だぜ。それよりッ、こいつ等、どうにかしないとな』


 小さなハエトリグサ似の葉に命令を下している本体の大きなハエトリグサ似の葉を倒せば、きっと自分達は助かる。それは分かっているのだが、食獣植物の攻撃は巧みだ。
 ただ闇雲に攻撃しているワケではなく、ジリジリと自分達と追い詰めるように攻撃しているのだ。
 知能のある食獣植物を敵に回すと本当に厄介だとアルスは思った。

 食獣植物の執拗な攻撃から逃げていると、突然ブレスレットから電流が走った。
 思わずアルスはベルトルと一緒に小さな悲鳴を上げる。

「イッデー! なんでこういう時に流れるッ、イデデデデ!」

「クッ、原因はっ……」


「ごめん! 僕! このブレスレットにさっき、消化液が掛かったんだ!」


 消化液が掛かっても電流が流れるのか。
 つくづく厄介なブレスレットだとベルトルは盛大な舌打ちをする。
 忌々しいブレスレットを一刻も早く取り去ってしまいたいと癇癪を起こし、ベルトルが外そうとすればまた電流が走ってアルスと一緒に悲鳴を上げる羽目になる。
 アルスは「イッデー!」と手首を押えて立ち止まってしまう。同じようにベルトルも手首を押えて痛さのあまりに立ち止まってしまった。


 すると小さなハエトリグサ似の葉が、それぞれ2人に襲い掛かってきた。


 大変だとばかりにフォルックが素早く腕を振りブレスレットを揺らす。

 ブレスレットは瞬く間に発光した。

 同時にフォルックは右に飛び上がる。
 ブレスレットの効力により、2人の身体もフォルックの動きに合わせて右に飛び上がる。何が起きたんだと2人が混乱している間に、フォルックは再び腕を振りブレスレットを揺らした。

 2人は自分の身体が自由に動けるようになったことに首を捻るしかない。

 とにかく助かったとアルスが息をついて、食獣植物を見据える。
 ベルトルは肩に乗っているジランダに構えるよう言った。





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あきゅろす。
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