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009


    

「私ぃ、独身です。今、ピッチピチの34歳ぃ〜彼氏募集中。彼氏は12歳から60歳まで幅広くOKですよぉ〜」 

 
 てへっと両人差し指で自分の頬を指しながら、可愛らしく舌を出す。
 3人は色んな意味で衝撃を受けた。

 その顔で34歳というリアルな歳の持ち主なのか?! とか。
 12歳から60歳までは幅広すぎだろ! とか。
 此処で彼氏募集することを言うか?! とか。

 どれも衝撃的過ぎてどれからツッコめばイイのか分からない。
 ウッパは再びアルスに話し掛ける。

「アルスくん、お幾つ?」
「じゅ…15っすけど」
「全然OKですねぇ。19歳差の恋人なんてこの世にゴマンといるですよぉ〜? ねえ〜? アルスく〜ん?」


 いやいやいや、俺に何を求めてるんだアンタ!


 アルスは思わず叫びたくなった。
 じりじりとニコやかにウッパが問い詰めてくる。顔は笑っているけれど、目が、目が笑っていない! なんか本気だ! アルスは大きな身の危険を感じて、フォルックとベルトルも15だと教えた。

 2人は「何で自分達に振る!」という顔を作っているが、そんなのアルスの知ったこっちゃ無い。
 ウッパはアルスから視線を逸らし、2人にニッコ〜と微笑む。2人はサッと視線を逸らして逃げた。
 
「ギュナッシュ〜。貴方のクラスメ〜トさん。正直ですね」
「あのねぇ、ウッパ。僕がいる前で僕の生徒にアタックするのはヤメよう。これ、教頭に知られたら確実に僕は減給。最悪、停職処分」
「考え過ぎですよ」

 呑気に笑っているウッパにギュナッシュが小さく溜息をついて、早速授業を始めようと話を切り出す。
 ウッパは小さく頷くと杖で軽く床を叩いた。

 するとウッパの目の前に小さな人間が現れた。

 誰よりも小さく、身長は50cmほど。小人、と呼ばれる生き物が3人の目の前に現れる。



 老人の小人は教卓の上に降り立つと、親指を立て自分を指した。






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