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4-16
 
 
「とーたま?!かーたま?!菜月くんと風花さんがですか?!ってことは、おふたりの子供ですか?!この子達!」
「あははは……今のところはね」
「髪が薄黄緑色の奴がコン太郎で、薄橙色の奴がコン次郎、薄水色の奴がコン三郎ね。ホラ、あんた達、ご挨拶」

 風花に言われ、子供達が声を揃えて挨拶してくる。
 反射的にあかりも挨拶を返す。

 ネイリーもやっと我に返ったようで、薔薇を取り出すと子供達にプレゼントした。
 子供達は嬉しそうに「貰ったー!」と風花に見せている。

 風花は苦笑しながらお礼を言うように言えば、ネイリーに向かってお礼を言った。
 ネイリーは真っ白な輝く犬歯を見せて、「どういたしまして!」と言い、風花に猛スピードで近寄ると両手を握った。


「フロイライン。もっと早く言っておくれ」
「……何が?っつーか、手!ウザイ!」

「ふっ、照れるなフロイライン。そして、恥ずかしがることじゃない。僕とフロイラインの子供がデキたなんて喜ばしいことじゃないか!こうしてはいられない。子供ができたのだから、僕達は夫婦になるべきだな!さあ、今から式のことを話し合おう!」


「ッ、ドアホがー!」


 握られていた手を振りほどき、風花がネイリーの胸倉を掴むと壁に向かって思い切り投げ飛ばした。
 菜月が大慌てで子供達に駆け寄ると、後ろを向かせて見ちゃ駄目だよと言った。

 「なんでー?」無邪気に子供達が菜月に訊ねるが、菜月は「かーたまが見て欲しくないんだって」と適当に誤魔化す。
 心境は、お子様が見るには過激だからという理由なのだが。


 後ろでは、大きな物音やら怒号やら聞こえる。


 見ていたあかりが、何度か目を逸らしながら冷汗を流していた。
 ジェラールが「馬鹿ねー」とぼやき手を頬に当てながら溜息。
 
「ネイリーにはジェラールがいるのに。後で、お話し合いしましょうかしらん」
「あははは、そうしてあげて下さい……風花も、そうしたら、気が治まるかと」
「どう話の流れを聞いたら、風花さんとネイリーさんの子供になるんでしょうか?って、その子達、本当にどうしたんです?」


 あかりの質問に、菜月は曖昧に笑うことしかできなかった。


 少し経ち、風花は気が済んだらしく、不機嫌そうに椅子に座って紅茶を啜っていた。
 そんな風花の機嫌が子供達は好きじゃないようで、積極的に風花に接しながら機嫌を直すように言っていた。

 これには風花も微苦笑するしかない。
 子供達の頭を撫でてやれば、どこか安堵した表情を見せた。

 ジェラールはネイリーの手当てをしながら、「キツネね」と子供達の正体を見破る。
 菜月は頷いて、子供達に聞こえないように注意しながら数日前にあった事情を説明した。


 事情を聞いたジェラールは眉を寄せて吐息をつく。



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あきゅろす。
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