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4-14
 
 
「じゃあさ、キッチリ調べたとするよ?調べて……あいつ等が、もし、行く場所がなかったら、どうするわけ?」
「あの子達は俺達を親と思って此処に来て、俺達を親と思って接してる。そしたら、決まってるでしょ、風花」
「此処に、置くワケ?」
「風花はヤダ?」
「嫌とかそういう問題じゃない。分かって言ってるだろ?菜月」

  
 ワザと嫌かな?と聞いてくる菜月を睨む。


 菜月は微苦笑して、風花に背を向けた。
 もう寝ようと言う菜月に、暫く黙って睨んでいたが風花は溜息をついた。


 菜月は変に頑固だ。
 こうすると思ったことを、絶対こうするという性格ではないのに。


 変なところで譲らないというか。
 もっと別のことがあるのに、それしか考えないというか。


 頭を掻いてやきもきしていると、菜月は背を向けたまま小声で言う。



「子供にとって自分の居場所がないって、残酷でしょ?大人だって心苦しいって思うのに」
 


 消えそうな声で言う菜月に風花は目を見開いた。
 そっと菜月の方を見れば、菜月は儚げな微笑を浮かべる。


「さ、もう寝よう?今日は疲れたしさ。明日からハードだよ」


 そそくさと毛布に包まってしまう菜月の姿に風花は微苦笑した。
 部屋の明かりを消すと、菜月の隣に寝転がる。

 自分のベッドで3人仲良く眠っている子供達に目をやる。
 天使の寝顔とは子供達を指すのだろう。可愛らしく愛くるしい寝顔を浮かべて眠っている。


 あの子供の心境、菜月には何処か分かるのだろう。


 背を向けて眠っている菜月に、意地悪く口端を吊り上げた。

「此処に置くってことはー?あたしと菜月はゴールインってことだよねぇ?」
「……ゴールイン?」
「あたしと菜月は結婚するって話。だってあたしと菜月のガキになるんだしさ」
 
 
 ベタンッ!


 菜月がベッドから転げ落ちた。
 痛いと悲鳴を上げる菜月に風花は声を押し殺して笑うと床に落ちてしまった菜月に「おやすみ」と挨拶。
 話がそこまで発展するとは予想もしていなく、菜月は顔を赤くして深く深く悩んでしまった。



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あきゅろす。
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