子供だったら尚更
―――時刻は午前零時過ぎ。
さすがに子供達もはしゃぎ疲れたのだろう。
微かな寝息を立て、深い眠りに入っていた。仲良く3人で風花のベッドを陣取っているものだから、笑える光景だ。 苦笑しながら風花は菜月のベッドに腰を下ろす。
子供の相手とは、とても苦労するものだ。
子供はパワーがあるし疲れ知らずだ。
抱っこしたり、おんぶしたり、面倒見ることで酷く肩が凝った。
疲れたとは思わないが、苦労することは身に染みて分かる。
菜月よりも自分に懐いてしまった子供達に、もう少し菜月にも甘えてくれないか?と軽く嫌味を言って菜月に視線を送る。
菜月は、すでにベッドの上でうつ伏せになって、疲れ果てたとダウンしている。
まあ、菜月にも懐いているには懐いているし、数え切れないほど肩車をさせられていたのだ。
体力のない菜月がダウンするのは無理もない。
たった1日で、てんやわんやになるのだ。明日からのことを思えば、少し頭痛が。
「ハァ、明日からどうするかな。ねえ、菜月、生きてる?」
「ちゃんと生きてるよ……酷いなー」
ベッドの上でダウンになっている菜月が、仰向けになって「シンドイ」とぼやいている。
肩車をしたおかげで腰に響き、今とても腰が痛いのだと菜月が訴えてきた。
日頃運動をしないから、ただ筋肉痛になっているだけでは?風花しみじみ思う。
「ねえ。明日からどうする?こいつ等」
菜月に訊ねる。
目を細めて天井を見つめる菜月は、風花が子供達と風呂に入っていた間考えていたことを話した。
とにかく調べてみる必要があるということ。
あの子達が何処から来たのかということ。
自分達と何処で出会ったのかということを。
親のことについては、なるべく調べないようにしようと風花を見る。
子供達の為にもあるが、両親のことを調べることは気が進まない。
親のことはなるべく触れず、何処から来たのか、何処で出会ったのか、色々と調べてみよう。菜月はそう語った。
菜月の考えを聞いた風花は少し思案して口を開く。
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