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2-4
 

「やっぱり、俺が原因かなぁー…」
「そうですよ。女の子のこと、よく分かっていませんね」
「俺の人生の中で、友好的女性関係を持ったのは、風花が初めてだからね。恋愛とか関係あるナシにさ。だから、よく分かんないんだよねぇー…」
「……そうですか」

 それでも精一杯、相手の為に考えているつもりなのに。
 何が風花の癪に障ったのやら。


 困った表情を作る菜月に、あかりは「相手が風花さんですしね」と苦笑い。


「仕方ないですねー、宿題タダで教えてもらっていることですし、どうして拗ねているか教えてあげますよ」
「ありがとう。助かるよ。で?風花、どうして拗ねちゃってるの?」
「きっと、風花さんは、菜月くんにもっと恋人としての自覚を持って欲しいんですよ。本物のバカップルのイチャイチャを見せ付けられて、羨ましかったんですよ」

 途端に菜月は顔色を変える。



「……あの胸焼けしそうなイチャイチャが羨ましいの?」



 もしかして、風花、ハートのペアシャツでも着たいのだろうか?
 あのシャツ着て、買い物に行くとか?

 世間様に笑われるどころじゃない。
 外で歩くことができなくなりそう。


 それとも「〜りん」とか「〜っち」とかあだ名で呼び合うアレとか?
 「風花りん」とか、「菜月っち」とか、甘ったるく呼び合いたいんだろうか?

 似合わないだろう、自分達がそんな風に呼び合うなんて。
 いや、ダーリンとかハニーとか呼び合う時もあるけど。
 

 どっちしろ、勘弁だ。
 

 想像して冷汗を流す菜月に、あかりが変な妄想してませんよね?とツッコむ。

 
「……一応、言いますけど、風花さん…バカップルさんのイチャイチャを真似たいワケじゃないですからね」
「そ、そ、そうだよねー……良かった」
「風花さんが羨ましいと思ったのは、目に見える証がカップルさん方にはあったからでしょうね」
「証?」

 キョトンとする菜月に、あかりが肩を竦める。
 


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あきゅろす。
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