[携帯モード] [URL送信]

Others
15


何故かぎゅうぎゅう抱き締められながら、オレは、はて?、と首を傾げる。


「…ねー、かのー?」

「何だ?」

「かのーって、書記の親衛隊の隊長さんじゃなかったー?」


オレの記憶が正しければ、親衛隊に入るってのは、その人が好きってコトだし、隊長ともなれば、その好きの度合いも結構大きいモンじゃないの??


「確かに隊長だがな。別になりたかったワケじゃない。周りのチワワ愛でてたら、いつの間にかなっていただけだ。」


……つまり、書記親衛隊は、書記親衛隊長親衛隊(ややこしー)みたいになってるってコトですか?


「…でも、書記のヒトが好きだから親衛隊に入ったんでしょー?そしたら、好きなヒトに近付こうとしてるオレの方を嫌うモンじゃないの?」


オレがそう言うと、体を離した叶は、真剣な顔でかぶりを振った。


「…あのな、ジロ。オレはペットに抱く愛玩の気持ちと、好きな人に抱く恋心を、一緒にするつもりは無いぞ。」


………かのー。


良い事言ってる風だけど、酷ぇよー…。


「…せめて友情と愛情って言って欲しかったなぁー。」


.

[*前へ][次へ#]

15/79ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!