Others
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グイッ
「…お??」
腕を引かれ、窓から校舎の中へ引きずり込まれた。
…ちょっとー、会長、何すんのさー。
「会長ー?オレ、土足なんだけどー。」
そう文句を言うと、会長は近くの教室に置いてあったスリッパを持ってきて、オレの足元に置いた。
渋々履き変えると、オレの靴を持ち、空いた手の方で、オレの手を掴む。
「もう帰りなんだろ?少しだけ生徒会室寄っていけよ。」
「えー…。」
嫌だと意思表示しても、会長にとっては既に決定事項らしく、オレの手を掴んだまま彼は生徒会室に向かって歩き始めた。
拒否権は…?
「心配しなくても、親衛隊は近づけねぇ規則だし、他の役員の奴らは、最近はよっつかねぇしな。」
目立つのが嫌だ、というオレの意図を彼は正確に汲み、ちゃんと説明してくれた。
…なら、いっかー。
オレは早々に諦め、手を引く会長の隣に並んで歩いた。
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