Others
2
いいかげん慣れるだろー?
寧ろ、毎日そんな風に騒げる方がふしぎー。
皆、元気だよねぇ。
オレがそう遠い目をしていると、前から伸びてきた大きな手が、わしわしとオレの頭を撫でる。
「可愛いなぁ、ジロは。」
「可愛くないー。…てか犬みたいに呼ぶのやめてよ。オレは次郎ですー。」
やる気無い調子のまま、それでも、ム、と睨んだが、更に髪をぐちゃぐちゃにされた。
「もー…会長も、あっち交ざってきなよー。」
可愛い、可愛い繰り返す男の手から逃れ、後ろの惨状を指差すが、会長はオレを見て、優しく笑うばかりだ。
そう、こんなんでも、この人、会長ー。
一応。
オレ様会長って噂で聞いたのに、会ってみたら、優しくて面倒見が良い普通の先輩だった。
(あ、とんでもない美形だけどね、一応ー。)
「会長じゃなくて、総一郎、って呼べよ。」
「や、無理ですー。百歩譲って、橘先輩が精一杯ですー。」
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!