Others
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「おはよう、沙織。」
「おはよぉ!」
ニコニコ笑う沙織ちゃんの髪を、優しく玲花さんは撫でる。
…何か割り込めない雰囲気。
っていうか、妖しくも麗しい世界に、つい見惚れてしまう。
眼福、眼福。
―――じゃなくて、
「二人は、もしかしなくても、知り合い?」
恐る恐る切り出すと、沙織ちゃんが、答えてくれた。
「うん!幼なじみなんだぁ♪」
年は沙織ちゃんより、一つ上だが、ご近所さんらしい。
成る程。
……じゃなくて。
もしかして…玲花さんに、オレが嫌われてる理由って、
オレが何かしたからじゃなくて、
うちの幼なじみ,sが、理由でもなく
「…沙織、こんな地味男より、私とお昼食べましょう?」
…沙織ちゃん関連ですか。
沙織ちゃんは、キョトンと玲花さんを見る。
暫く考えこんで、にこぉっ、と笑った。
「沙織、桜ちゃんと玲花ちゃん、三人で食べたいな?」
その答えに、玲花さんの眉間にシワが寄る。
「後ね、桜ちゃんは、地味男じゃないの。沙織にとっては、誰より素敵で、誰より男らしいヒーローなんだぁ。」
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