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Others
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シン…と静まり返る室内で、対峙するオレと御厨先輩。


水を差すような空気が読めない人間は、今この場にいない。


……否、


…いなかった。





バンッ!!
「剣いるかっ!?」



荒々しい音とともに、この部屋のドアが、蹴破る勢いで開けられた。


飛び込んできたのは、黒色マリモ…ではなく、


「……ケ、イ。」


お騒がせ編入生こと岩井ケイ。


「あのさ、剣っ……あれ?何だお前ら?」


ドカドカと室内に乱入してきたケーワイ君は、ようやく、唖然としているオレらに気付いたように、訝しげに眉をひそめた。


何だお前らって、それはこっちのセリフだし。


何でこのタイミングで乱入してくるかなー…。


ある意味空気読んでんじゃないの?このこ。とオレはため息をつきつつ思った。


「皆で遊んでんのか?オレもまぜろよなー。ズリィぞ!!」


小首を傾げ、拗ねた様子で怒るケーワイ君。
小動物みたいで可愛く見えない事もない仕草だが…この重い空気を感じ取ってくれ。頼むから。


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あきゅろす。
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