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Others
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「「ストップ、ジロ(次郎)。」」


重なる二つの声と共に、そっと両脇から抱き寄せられた。
片方はオレの頭を、片方は肩を。


宥めるようにポンポン、と軽く叩かれる。


「ありがとな。オレらのかわりに怒ってくれて。」

「だが、お前一人が憎まれ役になる事はない。」


優しい優しい声で、二人は嬉しそうに笑う。


「…お前のおかげで、覚悟が決まったよ。」


やがて叶は、静かな声でそう呟き、顔をあげた。


瞳が、黙り込んでしまった書記をとらえ、スゥ、と細められる。
叶は、オレから離れ、書記に一歩、歩み寄った。


綺麗な横顔は、いつも以上に凛としていて、瞳には決然とした意志が灯る。


その凛々しい立ち姿には最早、一片の迷いも見つけられなかった。



「……御厨 剣先輩。」

「………………。」

「今迄、お世話になりました。」

「っ…!?」


非難される事を予想していたのだろう書記は、綺麗な所作で頭を下げる叶に、目を瞠る。


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あきゅろす。
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