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※会長親衛隊長 桜井視点。


「………………。」


生徒会室は今、沈黙に包まれていた。


普段は、話し声が無い時も、カリカリとペンを走らせる音や、書類を捲る音。
それからキーボードを叩く音などが聞こえるのだけれど、


本日は、無音。


「…………。」


意外に真面目な、生徒会のトップたる彼は、皮張りの椅子に身を沈め、腕組みしたまま動かない。


厳しい表情で、ペンを握る事なく、時折苛立たしげに時計を睨んでいる。



――コト、

「……………。」


目の前に紅茶のカップを静かに置くと、会長は、視線を此方へ向けた。


その無言の圧力に負ける事無く、私は微笑を浮かべる。


「…そんなに心配なさらなくても、大丈夫ですよ。鈴木君なら。」

「……お前にジロの何が分かる。」


知った風な口を聞くな。
そうピシャリと怒られては、苦笑を禁じ得ない。


なんというか、微笑ましい。


こんな年相応な会長は、初めて見るんじゃなかろうか。


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