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「つか、オレは厨房担当だった筈だろ!」


オレの反論に、眼鏡を押し上げて、神林はニヤリと笑った。


「お前がそうやって拒むのは分かり切っていたからな。当日までふせておいた。」


なぁ、とクラス委員長の羽生を見る。

羽生は人の良さそうな顔に苦笑を浮かべ、一言呟いた。


「…悪い。斎藤。」

「…貴様等グルか。」


うぅ…と唸るオレ。
ちなみに、武藤も西崎も、現在おさぼり中の為、味方はいません。
まあ、いた所で、味方になってくれたかは疑問ですが。


「覚悟を決めろ、斎藤。潔くシスターになれ!」

「なってたまるか!!…なんでオレなんだよぉ。もっと可愛い奴らがいるじゃんか…。」


情けなくなって、語尾を弱めるオレに、神林は熱く語りだす。


「馬鹿か、お前!!派手な顔立ちの奴にシスター服なんて着せたら、ただのAVだろーが!…こう、地味だが清楚な感じで…でも仄かな色気がある、憧れの隣のお姉さん的な…」

「オレの憧れの隣のお姉さんは、ムチムチアハーンな感じだったけどなー。」

「シャーぁラップ!!黙れ委員長!!」


気持ち悪いくらいヒートアップした神林に、空気を読まない横槍を、笑顔でいれる委員長。


……漫才なら余所でやってくれ。


「…とにかくだ!!お前以外に、このシスター服を着せる気はない。とっとと覚悟を決めろ!」


変態にそう詰め寄られ、結局オレは、根負けしたのでした…。


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