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暫く、冷ましながらチビチビ飲むオレを、二人は黙って見守ってくれていた。



一息ついて、カップを置くと、青さんがタイミングを見計らったように切り出してきた。


「…で?1人でどーしたんだよ。」


「………。」


誠さんも、頷いて言葉を重ねる。


「黒は?一緒じゃないの?」


俯いていたオレは、そう問われ、顔を上げる。


「………誠さん。」


「ん?」


「………お願いがあります。」


入って来たときのセリフを繰り返すと、誠さんは、ああ、と呟いた。


「そういえば、さっきも言ってたな。何?」


覗き込んでくる誠さんに、オレはペコリと頭を下げた。


「…一晩でいいんです。……今夜、ここに置いていただけませんか?」

「「!?」」


オレがそう言うと、二人は同じように、目をむいた。


「……ちょっと待て、陰。」


青さんは、手をオレに突き出し、ストップをかける。



「…順を追って、説明しろ。」


「……そうだな。…何があったんだ?」


誠さんに優しく訊ねられ、オレは膝の上で掌を握り締めた。



「……黒さんと、喧嘩しました。」


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