Main 3 「………えーと、西崎ってあの、西崎春人の事?」 「その他にいないでしょ。」 その通りでございます。 オレの周りに西崎は、ハルちゃん1人。 はぁー…。 武藤に近づくなって言われた事は何度もあったが、西崎は初めてだな。 …てか、アレ? もしや…………。 「……もしかして、あの嫌がらせって。」 「僕だよ。悪い?」 悪い?って…。 当たり前だろがぁああああっ!! 「悪いに決まってるだろ!?打ち所悪けりゃ死ぬっつーの!!」 「っ…お前が悪いんだ!!」 オレの剣幕にビクッと体を揺らしながらも、美少年はオレを睨み付ける。 「西崎様はお優しいから、お前がまとわりついてるのが迷惑だって言えないだけなんだよ!!なのに勘違いしてベタベタベタベタ…!身の程を知れ!!」 その言葉にオレはポカーンと口を開けた。 オレの阿呆顔が見えてないのか、美少年は涙を堪えながら、胸の内に溜め込まれた鬱積を、全て吐き出すように叫ぶ。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |