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「そうやって目を覆って、見せない様にしたい気持ちも分かる。誰だって、大切な奴には辛い思いなんてして欲しくないよな。……でもさ、オレらがいない所で斎藤がソレ見ちゃったら、どうするんだ?」
「…………。」
西崎は反論しなかった。
眉間のシワが、より深くなった気はするが、黙ったまま、羽生の言葉を聞いている。
「何の覚悟もしてない時に、突然悪意をぶつけられて傷付ける位なら、初めから知らせよう。……そんで一緒に戦おうって言えばいい。」
「羽生……。」
オレは、上手く言葉を出せなかった。何かが支えた様に、苦しくて声が擦れる。
胸の辺りを押さえたオレを見て、困ったように頬をかいた羽生は、照れ臭いのか珍しくも頬を赤く染め、外方を向いた。
「…って言っても、オレらはあんま役には立たないかもしれないけど。」
「そうだなー。喧嘩弱いしな。役には立たないな。」
牧田が爽やかに笑いながら言い切った。
「でも、味方にはなれるぜ。」
「……牧田。」
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