Main 2 「オレも、そう思う。斎藤は案外逞しい奴だよ。……だからさ、何も知らせず守ろうってお前のやり方には50%しか賛成出来ない。」 牧田の言葉に頷いた羽生が、そう続ける。 何の話かは分からない。でも、西崎も羽生も、そして牧田も、オレの事を考えてくれている事は、分かる。 「…羽生。何があったの?」 「ん?……んー。」 見上げた先、羽生は困った様に苦笑した後、 『コレ』とオレの机を指差した。 「……机?」 「…そう。……今朝、西崎は雑巾とバケツを持っていた、って言えば分かる?」 ……ああ。そっか。 そこまで聞いて漸くオレは合点がいった。 下駄箱の靴が、あんなに無惨な事になっていたのに、机が無傷って不自然だよな、と。 ……じゃあ、西崎は、 「落書きだらけになってたお前の机を綺麗にしながら、西崎は、『斎藤の敵はオレの敵だ。…アイツに何かしたら、全力で潰す。』ってオレらを睨み付けたんだ。」 「…………。」 極まり悪そうに目を背ける西崎を、オレは呆然と見ていた。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |