Main 3 「……………、」 沈黙が、落ちる。 無言での睨み合いが続き、1分弱たった頃、西崎は目を伏せ、長いため息をついた。 「……本当にお前は、妙なところで頑固だな。」 「……ごめん。」 苦々しい呟きに、思わず謝るが、引く事は出来ない。 「……黒龍はそんなに厳しいのか?」 「違っ…、黒さんは優しいよ!!」 「なら、お前が泣き付いたところで、怒りもしないし軽蔑もされないんじゃないか?」 「…だろうね。」 西崎のもっともな意見に、オレ苦笑した。 黒さんはオレが、守って下さいと泣き付いても、嫌な顔も軽蔑もしない。たぶん。 出来ない、と投げ出した事はないけれど、それをしても見放される事は無いと断言出来る。 一緒に過ごした日々が、仮定を確信へと後押しするんだ。 ―――それでも、 オレは、最初から諦めるような事は、したくない。 それは、黒さんがどうとかではなく、 どちらかというと、オレの問題。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |