Main 2 「…それで、これからどうするんだ?」 気を取り直したように、西崎は話を戻す。 「…………、」 どうするか、と聞かれても、今のところ、無策。 良い考えなんて、まるで浮かばない。 「…会長に見つかったのは、間違い無いのか?」 バリ、と煎餅の袋を開けながら、武藤はオレに確認をとった。 …緊張感を持とう。お願いだから。 「…うん。」 残念ながら、勘違いではないだろう。 今もあの笑みを思い出すと、背筋が凍る。 音無く、動きだけで伝えられた言葉は、オレの脳裏で低い声として再現された。 『見つけた』、と。 「……なら、連絡しといた方が無難じゃねぇ?」 バキン、といい音をさせ堅焼き煎餅を噛み砕いた武藤は、飲み下した後、そう提案した。 「……連絡?」 誰に? そう視線で問うオレに、武藤はバリ、と煎餅を咀嚼した後、暫く溜めて、呟く。 「…お前の保護者。」 . [*前へ][次へ#] [戻る] |