Main これからの 「…………。」 意味が分からず、考え込もうとしたオレを、西崎は手を伸ばして阻止する。 がしがしと、少々乱暴な手付きで撫でられ、ぐわんぐわんと視界が揺れ、考え事どころではない。 「ちょ、…西崎っ?」 「オレが悪かったから、あんまり考え込むな。…今は自分の事だけ考えていろ。」 「!!…西崎が謝った…!!」 「…何処に反応してるんだ阿呆。」 「ぁいたっ!」 オマケとばかりに、最後にベシリと軽くはたかれた。 「緊張感を持て…だが、いつものお前でいろ。」 「…それ無茶振りじゃね?」 あいたた、と頭をさすりながら上目遣いで睨むと、西崎はかすかに笑みを浮かべた。 「お前はヘラヘラしてる位の方が、」 「邪魔すんぜ。」 西崎の言葉を遮った武藤は、オレと西崎の間に茶菓子の入った器をガンと置き、 且つ、ドサリとオレの隣に腰掛けた。 「……本当に、全力で邪魔だ。」 「そりゃ、なにより。」 …また始まった。 この小競り合い、何げにコミュニケーションの一環だよね、もはや。 某猫と鼠を思い出すわー。 仲良く喧嘩するといい。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |