Main 親友サンド 「忘れてはいない。」 西崎は、いつもの声のトーンに戻った、が、珍しい事にフォロー的な事を言いだした。 そうそう。 忘れてなんかいない。 単に気付かなかっただけ… 「気付いてはいたが、意図的に無視していただけた。」 ………連絡事項をお伝えします。 フォローではありませんでした。 すっかり西崎は何時も通りの西崎だった。 フォローと見せ掛けて突き落とし。しかも淡々とやるからダメージでかいんだよね…、 「…あっそ。……つか、いつも良いトコだけ持ってきやがるよな。お前。」 チッ、と舌打ち付で武藤は低く凄む。 普通に怖ぇ。 「悔しいか?…負け犬。」 ハッ、と鼻で哂う西崎は、頭脳労働派なのに、現役不良である武藤並に怖い。 サンドイッチの具のように両側から挟まれているにも関わらず、寒いんですが。ココ。 「……………。」 「……………、うぎゃ!?」 唐突に、項に感じる濡れた感触。 ベロッと這ったあの感じは、もしや…。 「……何をしてやがる、貴様。」 「言われた通り、犬らしくしてみただけだぜ?」 挑発的に口角を吊り上げる武藤に、オレは顔を真っ赤にしながら叫ぶ。 「オレにとばっちりをくわせんなー!!!」 . [*前へ][次へ#] [戻る] |