Main 6 「!?ちょ…未来君!?」 ポロポロこぼれ落ちるそれに、オレは思い切り焦る。 だって、泣かれるなんて想定外!! 慌てて近くのタオルを掴み、未来君の顔を拭う。 「ごごご、ゴメンね!?オレ悪い事言っちゃった!?」 「…っうぇ……馬鹿ぁ…。」 「うん!!馬鹿です!!馬鹿でいいから…」 泣き止んでぇえええ!! 「……ね…」 「え?」 「…………ごめ…なさっ……」 「未来君…。」 「……仲良さそ、なの見てて…ゆるせなっ、くて…僕は、側にもいれな…ぃし、話さえ、出来ないのに…ズルい…って。」 未来君は、泣いてるせいで途切れ途切れになりながらも、懸命に話してくれた。 「…でも、だんだん……にしざきさまにっ…バレたらって……!怖くなって……。」 だんだん俯く未来君。 ……ほんの少しなら、オレにも分かる気がする。 嫉妬したり、怒ったり、嫌われるかもって怯えたり。 恋って、メンドクサイ。 オレは苦く笑って、未来君の顔に、タオルを押しあてる。 「もういいよ。」 「……斎藤。」 「オレも、ちょっとだけ、気持ち分かるから。」 西崎には言わないよ、って笑うと、未来君は目を丸くした。 そんで。 「…どんだけお人好しなの。」 って、また泣いた。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |