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「………えーと、西崎ってあの、西崎春人の事?」

「その他にいないでしょ。」


その通りでございます。
オレの周りに西崎は、ハルちゃん1人。


はぁー…。
武藤に近づくなって言われた事は何度もあったが、西崎は初めてだな。





…てか、アレ?
もしや…………。



「……もしかして、あの嫌がらせって。」

「僕だよ。悪い?」


悪い?って…。
当たり前だろがぁああああっ!!


「悪いに決まってるだろ!?打ち所悪けりゃ死ぬっつーの!!」

「っ…お前が悪いんだ!!」


オレの剣幕にビクッと体を揺らしながらも、美少年はオレを睨み付ける。


「西崎様はお優しいから、お前がまとわりついてるのが迷惑だって言えないだけなんだよ!!なのに勘違いしてベタベタベタベタ…!身の程を知れ!!」


その言葉にオレはポカーンと口を開けた。


オレの阿呆顔が見えてないのか、美少年は涙を堪えながら、胸の内に溜め込まれた鬱積を、全て吐き出すように叫ぶ。


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