Main 2 「…日下部君は、ポーカーフェイスが得意そうな人だなぁって思ってたけど、実は凄く分かりやすいんだ。…それともソレは、凛君限定?」 桜子さんは、微笑ましいものを見るような目で、優しく笑う。 日下部先輩がどんどん不機嫌になっているけど、そんなの関係無いらしい。 訳知り顔で日下部先輩を見ている。 「あ、私偏見とか無い方だから。安心して。」 「…もとより君に許可など貰うつもりは無い。」 オレといえば、すっかり会話から取り残され、日下部先輩に後ろから抱えられたまま、手持ちぶさたにぼーっと話を聞いているしかない。 つか、何このシュールすぎる光景は。 「………。」 オレは、このシュールな画をなんとかせねば、と取り敢えず日下部先輩の腕から抜け出した。 「「凛君?」」 スタスタと出口に向かうと、二人は同時にオレを呼ぶ。 …仲良いっすね。 オレは、振り返り、シュタッと敬礼するように額に手をあてた。 「…何か遅いんで、しずかちゃんの様子見に行ってきます。」 べ、別にのけ者が寂しかった訳じゃないんだからね!? …嘘です。すみません。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |