Main 2 「…ゴチャゴチャしてても、いいじゃないですか。」 「え…?」 桜子さんは、オレの言葉に、目を瞠る。 「色んな感情があって、それらを合わせたモノを、どう呼ぶかなんて、その人にしか分からないと思うし。『好き』は、ピンク単色とか無色透明じゃないといけない、なんて決まりは無いです。」 桜子さんは、『ピンクって』とちょっと笑った。 何か、恋ってピンクっぽいなぁ、なんて思うのは、オレだけ? 「それにピンクだって、白と赤混ぜたものですし。…何が言いたいのかよく分からなくなってきましたが、とにかく、」 混乱したオレは、弱い頭を抱えつつ、必死になって桜子さんに言う。 「桜子さんは、素敵な人だって事です!」 「…………、」 桜子さんは、さっきの比で無いくらい目を見開いて唖然とした。 「………斎藤君。」 「………はい。」 「…その導きだした答えは、本当にソレであってるの?」 ……唖然としたまま聞かれると、かなりいたたまれないっす。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |