Main 3 「…やっぱり双子なんだ。……二人とも、すっごい美人さんですねぇ。」 「………姉の方と面識があるのか?」 感心しながら呟いたオレの言葉を拾い、日下部先輩は、眉をひそめた。 「昨日、偶然会ったんです。撫子さんと同じ顔でも、雰囲気は全く違う、健康的な美少女でしたよ。」 「…………。」 何故か日下部先輩は、ムッツリと難しげな顔で黙り込んでしまった。 え、何? 先輩を差し置いて、美少女と関わりを持った事が気に食わないの? もしくは、先輩、桜子さんの事… 「…違うからな。」 「っ!?」 まだ何も言ってないのに、先手を打たれた。 何で!? エスパーか、アンタ!! オレが驚愕に目を見開いていると、先輩は苦々しい表情で、深いため息をつく。 「…生温い目で私を見ていたからな。きっと勘違いしているんだろうなと思っただけだ。」 ちなみに私は、姉の方とも面識は無い。 日下部先輩は、そう疲れたように付け足した。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |